*読書会 「オニババ化する女たち」<女性の身体性を取り戻す> 三砂ちづる・著2004、光文社

書き下ろしの新書版です。第1章〜第5章まであるが1〜3章までは女性の身体の特性に始まって
妊娠から出産にいたる過程について昔あるいは戦前の風習などを肯定しつつ今は当たり前の産院での
お産を憂慮する。筆者もブラジルにおいてお産を経験している。そして第4章は{女性はなぜオニババ
になるのか。}第5章は{世代をつなぐ楽しみを生きる}と続く。今の若い人のなかにも<結婚しない>
と思っていたり口に出したりするがこの本を読んでもらうことをお勧めする。この国の(少子化担当
大臣)にもぜひとも読んでいただきたい。<負け犬>という言葉も数年前に流行ったが、丁度そのとき
くらいにこの本はベストセラーになったのである。中でも第5章は女性の実りある生き方とはどうあるべき
かを指南していると思う。著者は津田塾大で教鞭をとられているようでいつも着物すがたが素敵だそうである。
著者は戦後の日本は「おじいちゃんおばあちゃんの智慧」が世の中の道理を悟ったものではなかったのか。
との反省から自ら進んで和服を日常的に愛用しているそうである。ともかくも一読されることをお勧めする。